「今を大切に生きる」この意味は人それぞれ
今だけを大切に・・・
前向きになりたい。
でも今は無理をせず1日1日だけに意識を向けて今を過ごすと語られるクライアントさん。
自分の未来に目標をもって進んでいくのではなく、ただ目の前のこと、ただ今のこと、そこに取り組むだけでいい、と。
これは別の言い方を例えるならば、
「今をちゃんと生きる」「今を大切に生きる」
という前向きな言葉にも聞こえます。
でも私はたとえこのような一見前向きな言葉でも、そこの部分の実際、クライアントさんは『どんなこと』を言っているのか、どういう姿勢でいることを言っているのかについて私はとことん聞きます。
「ちゃんと」とか「1日に意識」とか「丁寧に」とか「一生懸命に」などという言い方はあまりにも主観的なのです。その部分についてクライアントさんがどんな姿勢でいることをそう言うのか、どういうスタンスでいることを意味しているのかか?ここ(相手)への理解のために話を聞きます。
まずですね、
その目の前のことに「どのような意識でいるのか」「その目の前のことにどのような気持ちで取り組むのか」こういったものがなければ【取り組む】にはなりません。つまり、『受け身』ではどうにもならないということ。
目標は持たず1日1日をただやりきる。
目標は何もなくていい。
目の前をこなすそれだけでいい。
このような姿勢は「目の前のことに取り組むこと」ではないです。受け身でただ過ぎ去る時間に保持するだけ。
取り組む、というのは自分があるからこそ成り立ちます。
そうではない「目の前の今を過ごす」という意識は惰性で生きるということです。
自分の意志を持ち、その意志を自分の人生に反映させることなく、ただその日その日流れるように時間を過ごすことを意味します。
それを続けていたら現状がよくなるのか。
いえ、それはどんどん意欲を低下させるだけです。
意欲って何?‥‥生きる意欲ですよ。
受け身でいることで意欲が沸いてきますか?
自分が「こうなりたい」と思う気持ちを持たない
持ったとしてもすぐに打ち消す。
それは持ってないと言うことです。
こういう自分を持たないでいると、
ご飯を美味しく食べたい
体を十分に動かしたい
自分に喜びを感じたい
自分が幸せでいたい
このような意欲も自ずと低下します。
なぜなら生きる意欲が低下しているんですよ?
自分を持たないということはそういうことです。
食欲の低下、筋力の低下、呼吸機能の低下、声帯の低下、感情の低下‥‥
息が不十分になってくればハリのある声を出すことができません。体も満足に動かすことができません。表情もぎこちのないものになります。食べものを美味しく食べることもできません。喜びや楽しみを感じて大笑いするようなこともできません。何を見てもどこへいっても、心ここに在らずです。自分で自分を放棄しているのです。
自分を持つことがもうしんどいのです
「どうなりたい」と、そういう自分を持つのがしんどい、とおっしゃいます。それは、「何かを望むということは無理をしなければならない」という間違った思いを抱いているからです。そもそもそこが不自然なことじゃないですか。
「無理はしたくないんです‥‥。」
そりゃそうですよね、無理をし続けてきたからこんなに苦しい思いをするようになったんじゃないですか。
その通りですよ。
無理は無理なんですよ。
無理は無理なのに、その無理に対して「自分をなくして」まで調整してきたのが今までなんですよ。
と言うことは、まだ全然自分を持ってないってことですよ?!
わかりますか。自分を本当に持つ、と言うその経験をまだしていないんですよ。持ってないでいたから無理をしてしんどかったんですよ?
今まで自分を持つために無理をしてきてもう疲れた‥‥と言う間違った認識。そこに気づけますか。その反動で真逆に出る。「もう何もしたくない」と。
本当はそうじゃないよ。
自分をもちよくなりたい、こうなりたい‥‥自分に対するそういう望みを持つこととは、【何か無理をしなければならない】わけではないです。とにかく無理は無理なんですからね。
歪めた思いを信じ、「もう無理はしたくない、何もしたくない、ただ時間が過ぎていくその中で生きていれさえすればいい‥‥」。そうやって何も求めないでいれば今ある現実の不調さえもう不満にも思わなくな る?
「こんな自分で当然だから」「もう納得」と思えるのであればそれでいいんですよ。求めることをやめるということは、もうすっかりその状態で自分は満足、と思えることです。
でも、このクライアントさんのように、
「そうではない」「本当はよくなりたい!」心の底にはその思いがある場合の人に言いたいです。
確かに、
そんなどうにもならないことに嘆いてしまうことだってあるのが人間です。だからそうあることを否定はしません。でも私はそこへは決して寄り添いません。できるだけその時間を短く済ませられるように、嘆くだけ嘆いて次へ進んでもらうようサポートします。そういった時間はできるだけ長く続けない方がいいんです。症状と自分を同化させるだけだから。
脳からの情報を捉えられない人
私はクライアントさんと話をする中で、相手の脳から情報を捉えていきながらコミュニケーションをすることもあります。何よりもまず、ヒーリングではそれを元にクライアントさんに必要な情報を捉え、完全にオーダメイドでのものとなります。何をどうするのかは本当に人それぞれです。
でも、Nさんとのやり取りの中で、Nさんが冒頭に話していたようなこと(今だけ1日だけ無事に過ごせれればいい…)を語っているとき、こちらでは全く Nさんの脳の情報を捉えることができませんでした。全くダメなんです。
でも、私と色々な話を交わしディスカッションを深めていくにつれて、自分に対する本当の思い、「自分をよくしたい」「なぜこのような不調が起きたのか」「どうしてなんだろう」「このままではいやだ」「なんでなんだろう」と、Nさんの話す言葉がこのような流れになっていったのです。そのあたりからふと、Nさんの脳の情報を捉えることができるようになってきました。
つまり、
よくなりたいと言う思いを持っていない、自分が自分を求めていないとき、脳の情報が読み取れる術を持っていたとしてもなんの答えも拾えないとう言うことです。
クライアントさん自身が、「なんでこうなったのか?」「このままでは嫌だ」「よくなりたい」「幸せになりたい」そう言う方向に向かっているとき、脳は必要な情報を発するのです。
脳は本当にその人のそのままを現しています。
情報が捉えられるようになったことから、身体の中でよくしていく必要がある部分を捉えた私は早速Nさんにベッドに横になってもらい、関連を確認してもらいました。確認はしっかりできました。(ほっ)
自分をよくしたいと望む方、ヒーリングを受けたいと思っている方、自分への期待をもち、求めることをやめないことです。そうでない人は私と関わることには意味がないです。
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